(中国映画)妻への家路(Coming home) 2014

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すごい映画である。来る日も来る日も妻は夫の帰りを待ちわる。それには理由があった。

1977年、文化大革命が終わり、20年ぶりに政治犯としてい投獄された獄中から解放されたルーイシーは、故郷である南京に戻った。しかし、妻は心労から、夫の顔の記憶を喪失していた。他人として家に住み、向かい合い、夫として思い出してくれるように努力をする。ある時、妻は夫が好きだったピアノの調律を頼む。夫は妻を迎える。妻は涙を流し、夫の身体に手を添えた。しかし、妻は長く離れすぎた痛みに勝てることはなかった。収容所で書き溜めた妻への手紙を読み聞かせ続けたー「君とタンタンの夢を見るよ。父親なのにそばにいれないのが残念だ」「私が君たちの人生を変えてしまった。私は良い父親ではないが良い母親でいてくれ」「馬は寒さで難産で苦しんでいた。春が来た」ー数年間も帰らぬ夫を迎えに行く妻に夫は寄り添い、記憶が戻る妻の帰りを待ち続ける。茶を注ぐ、急須の底に当たる熱湯の野太い音は幻想的である。

映画で父親の手紙を娘に見せ喜ぶ母がいる。私の母が生きていた20年前。同じようなぼんやりとした不安、快復できない心の欠落と温かさがある家庭があったことを思い出した。夫の言葉がある。「家族として年越しがしたい」ーそんな素朴な思いを大切にしたいものだ。

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